2018年2月16日金曜日

「平成29年度地域包括ケアシンポジウム」を開催しました


2月16日、わがまちの地域包括ケアを考えるためのシンポジウムを開催しました。
今年度は「地域が主役の『生活支援』」をテーマに、日常生活のちょっとした困りごとの解決・支援を、どのように身近な地域の中で実践していくか、そのヒントを学ぶ機会として企画し、当日は250名を超える方にご参加いただきました。



第1部の講演では、金城学院大学人間科学部の朝倉美江教授から、近年の社会情勢や介護を取り巻く社会保障制度の実情、ゴミ屋敷など暮らしのなかで発生している複合的な生活課題について解説していただきました。また、他の都道府県で取り組まれている生活支援の先駆的な事例や、これから安心して暮らせる地域社会をみんなで創っていくためのポイントも紹介していただきました。



第2部のシンポジウムでは、中川区内で様々な活動や生活支援に取り組む4組5名の実践者が登壇し、取り組みを始めたきっかけや内容、仲間づくりの工夫、活動のモットーなどをご報告いただきました。


○サロンまねき会 田中さん
 「困っている方には、いつでも“笑顔”で接するよう心掛けています。やっぱり、

  こちらの気もちは相手に伝わるものだからね。」

○三日月住宅自治会 藤田さん

 「たまり場の取り組みは“継続性”が重要で、マンネリ化や飽きは大きな問題。
  参加者の興味をうまく引き出して、外部の支援も受けながら続けていきたい。」

○千音寺学区地域福祉推進協議会 西川さん・江村さん
 「隣近所での声の掛けあいを大切に、同じ住宅内という訪問しやすい利点を活か

  しています。お互いさまの気もちが、活動の“やる気”を高めてくれます。」

○くらしたすけあいの会 福谷さん
 「暮らしは十人十色だから、支援にあたっては“ニーズを評価しない”姿勢を

  大切にしています。有償だから選んだという方が、実は沢山います。」

最後に、朝倉教授から「本日の実践報告のように、お互いさまの助けあいが“当たり前”の世の中になり、地域を大きな家と見立てて、誰もが多様な人とのつながりの中で生きていく」ことが、これからの社会では必要になるとのまとめで閉会となりました。 

これからも、こうした機会を通じて、多くの方がお互いに支え・助けあえる地域づくりのきっかけ作りを進めていきたいと思います。ご参加・ご協力いただきました皆さま、ありがとうございました。(渡辺)